マッキーとマッサン二人の視点から、工房や家具のこと、日々のあわを綴った勝手気ままなブログです。
<< September 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
電話台の製作〜箱物デザイン、一つの提案〜

キャビネットの製作後、部材だけは一緒に作っていた

自宅用の電話台を組み立てました。

 

キャビネットと電話台

 

写真左側の電話台はあり合わせの材料で製作しましたが

実際はウォルナット、Bチェリー、メープルで製作いたします。

(その他の樹種でも対応できる場合がありますので、御相談下さい。)

W40cm×D34cm×H56cmでウォルナットで製作した場合

価格は74000円(税別)です。

樹種や仕様の変更で価格は変わりますので御相談下さい。

 

引き手とつまみ

 

今回の抽斗はクラシカルな雰囲気の、少し大きめな引き手にしてみました。

扉のつまみは引き手とのバランスを考えてシンプルなデザインに。

 

引き手やつまみは価格内で自由に作ることができます。

ただ、あまりに複雑な物や極端に大きい物等は

別途見積りさせて頂く事もあるので御相談下さい。

 

背面の仕様

 

背面は側面同様に製作しているので、

例えばリビング中央にあるソファーの横等にも背面を気にせず

配置する事ができます。

また、うちの場合はパソコンのルーター等を収納したかったので

配線用の穴を背面に空けました。穴あけも価格内で行います。

 

壁際に置くので背面はベニヤ板で十分というお客様は

若干お安くできるので御相談下さい。

 

 

数多(あまた)ある箱物家具は前回も書きましたが

ほとんどが板ざしと框組の二つに分類されるのですが

今回製作したキャビネットと電話台はそのどちらでもないのでは? 

と個人的には思っています。

 

側面を縦板張りにする事で板ざしよりも軽く、

框組よりもシンプルにデザインされたフォルム(個人的見解)。

様々な課題(価格を除いた)がクリアできた良品だと自負はしていますが

如何せん、デザインや構造の特性上どうしても脚が箱の四隅にくるので

脚を箱の内側に配した物や、前からみた時に側板を薄く見せたい等の場合は

従来通りの製作法が適しているかもしれません。

 

MINTAKA CRAFTの商品はどれもシンプルですが

「あまり他では見られない様なモノ」を目指し製作しています。

 

気になる方はMINTAKA CRAFT(←クリックでHPにジャンプ)のHPまで

アクセスして頂けると嬉しいです。

 

新商品のキャビネット〜箱物に対する自分勝手な考察〜

先月新しくラインナップされたキャビネット。

製作に至るまでには様々な葛藤がありました。

 

キャビネットと展示室

箱物(箪笥などの収納家具の総称)は椅子とは違って

面で構成されているため、見た目以上に材料を多く使用します。

よって、材料費や手間代そして製作時間などもかなり掛かってしまうため

残念ながら個人の工房で製作すると値段も高くなってしまうのです。

 

ネット上や量販店で安価で販売されている同程度のサイズの商品とは

値段では当然競争にもなりません。

ただ、安価なモノの中には自分が欲しいと思えるようなデザインの商品が

ほとんど無いのも事実でした。

 

一般的に箱物には板ざしと框組(かまちぐみ)の二つの製作方法があります。

側面を一枚の板で作るのが板ざしで、枠を組んで板をはめ込むのが框組です。

 

敢えて二つの製作方法のデザイン等の特徴を言うのであれば

板ざしはシンプルなデザインの物が多いですが、重量は重くなりがちで

框組は板ざしと比べると軽いですが、

装飾過多の野暮ったいデザインの物が多く見受けられる(個人的見解)

くらいでしょうか?

要はどちらの製作法にもデザイン上は

ディティール以外大きな違いはあまり無いと思っています。

 

なので、箱物やテーブルのデザインは椅子や小物などと比べると

他とのデザイン的な差別化が非常に難しいと日頃から感じていました。

使い易さやシンプルなデザインを追及するならば尚更なのです。

 

以上の事以外にも様々な要因が頭をよぎり

果たして地方の個人工房が手を出して良い代物なのかどうか

相当期間考えあぐねていたわけです。

色々言いましたが、要は手間や材料費が掛かり他との差別化が難しく

しかも高価になってしまい売れないキャビネットを

見本とはいえ正直あまり作りたくなかったのです。

 

そんな思いを引きづりながら、7月頃から展示室の改修工事に取り掛かったのですが

どうしても展示室のレイアウト等を具体的に考えていると

やはり箱物は展示品として避けては通れないものだと思うようになりました。

 

キャビネットの引き手

 

そんな自分勝手な葛藤の中製作したのが今回のキャビネットなのです。

 

多くの課題をクリアできた秀作だと自負はしていますが

やはり価格だけはどうしても押さえる事ができませんでした。

デザインはシンプルですがあまり見た事の無い方法で

側面、背面、扉を製作しています。

 

ご興味のある方は実際工房まで御来訪して頂けるとうれしいです。

 

価格などの詳しい情報は→ここをクリックして頂けるとHPにジャンプしますので

宜しくお願い致します。

 

 

アームチェアーの納品後の写真が届きました!

先日納品したmc−03の写真を友人A氏から頂きました!

 

実を言いますと、納品はA氏宅まで伺ったのでは無く

他の友人宅で商品を手渡ししてしまったので、

納品時の写真撮影ができなかったのです。

 

chair1

写真をHPやブログに載せるとわかってくれている友人A氏は

椅子以外のモノが写り込まないよう気を使って撮影してくれています。

感謝!!

 

chair2

背面はこんな感じです。

ブラックチェリーは経年変化で飴色になっていきます。

 

chair&desk2

去年の年末に納品したデスクと共に。

樹種が一緒なのですごく合っています。

 

chair&desk1

しっかりデスク下に収まった椅子。

写真上ですが確認できてよかったです。

 

当初、肘付きの椅子にするかどうか悩んでいた友人A氏は

やっぱり、肘付きにして良かったとおっしゃっていました。

 

 

 

これからも末長く使っていただければ幸いです。

 

久しぶりの椅子製作

ミンタカの椅子のデザインは

用途が異なる椅子を購入しても空間の中で統一感が出るように

それぞれの椅子で大きなデザインを共通させているのが特徴です。

 

今回製作する椅子はmc-03で、

アーム付きのダイニングチェアーに分類されます。

 

mはまるみ(marumi)のmで、cはチェアー(chair)のc。

一見意味ありげなネーミングですが、さほどのひねりはありません・・・

 

最初に椅子を製作したのは二年ほど前に参加した

2015年の群馬の森クラフトフェアに展示するためでした。

 

何度も試作をして、デザインを決めたはずなのに、

アームチェアーの座り心地だけはどうにも納得がいきませんでした。

 

原因は二つ

1.背もたれの角度が少しきつい事

2.アームの高さが座面に対して低い事

でした。

 

2015年の夏。

工房は借りる事ができたのですが、電気工事の関係で

動力の機械を稼働させることができませんでした。

よって家具が作れない!!

 

そんな日々を過ごす中、工房で行っていたのが、椅子の型の再制作です。

先に述べた、背もたれの角度と肘の高さを見直して

型に落とし込んでいく。

 

新たな型が完成してから約1年半。

型はあれども椅子の製作機会はなく、今に至ってしまいました・・・が

 

デスクを注文してくれた友人A氏が、椅子の注文もしてくれたおかげで

一年半越しに椅子の型が具現化されることとなりました。感謝!!

 

 

mc-03の1

今回は型も新たになったので商品以外に見本も製作。

2脚分のパーツが作業台の上に並びました。

 

 

mc-03の3

全てのパーツを組み上げると

こんな感じになります。

 

 

mc-03の4

組み上げただけでは、脚と貫の取り合いが滑らかでは無いので

削り込んでいきます、すると・・・

 

 

mc-03の5

こんな形に仕上がります。

 

 

mc-03の6

全ての削り込みが終わった、横からの佇まい。

きれいに仕上がっています。全体のバランスも良さそうです。

後は塗装を待つばかりです。

 

mc-03の7

塗装後完成した椅子を自宅に持ち帰り

前に作った同じ樹種の椅子と色や形を比べてみました。

 

色は二年程経つと左側の様な飴色に変化していきます。

 

背もたれとアームの高さをマイナーチェンジしたおかげで

以前よりも座り心地がぐっと良くなりました。

見た目のバランスも以前よりカッコよくなっています。

 

まだ納品前ですので完成写真は納品後にまたアップさせて頂きます。

 

 

 

やっと抽斗付きのテーブルを改良しました!

一月は、以前からの懸案事項だった

構造的に脆弱な抽斗付きのテーブルの改良に時間を費やしました。

 

抽斗の使い勝手と、構造の両立に頭を悩ませ、見た目も考慮しつつ

図面を描いたり、いろいろな資料をあさってみたりして

導き出した答えが以下の構造です。

 

テーブル改1

以前のtable2との大きな変更点は

脚の長手方向を結ぶ構造体を新たに組み込んだ事です。

また、抽斗の受け材とも連結することで

水平方向の動きに対して、さらに抵抗できるようになりました。

 

構造体としては一般的かもしれませんが

見た目や使い勝手も考慮した上で考えると、

「これだ!」という回答を導きだすのに結構時間を費やしてしまいました。

 

最初の抽斗付きテーブルは天板に力が加わる度に振動し

商品になるような代物では無かったのですが

今回は通常使用に十分耐えうるテーブルです。

実際に使用し、経過を観察してみようと思います。

 

テーブル改2

 

使い勝手と構造だけにとらわれると見た目が二の次、三の次

になりがちですが、いい家具(私好みの家具)のほとんどが

各々の要素がバランスよく解決されており

本当に無駄な部分がないんですよねー。

 

作り手は、ついデザインや製作した時間等を付加した上で自分の商品を

見てしまう、要は愛着が湧いてしまうんです。

でも、お客様にはそんな職人の苦労や愛着などは関係なく

見て、手にとって感じたモノが全てだと思うのです。

 

だから、より良いモノを作るためには自身の思い入れを捨て

商品を否定する事(一からやり直す事)も時には必要なことなのです。

 

今回、本当の意味でデザインするとはこういう事なんだなーと

改めて思いました。